ヒトリゴト
人見知り
先日、竣工から約2年が経過した兼平町のお宅へ伺ってきました。
外は刺すような寒さの日でしたが、一歩足を踏み入れると室内は「床下エアコン」の効果でポカポカ。薄着でも過ごせるほど快適な空間が広がっていました。
こちらに伺う際の楽しみの一つが、ご主人が淹れてくださるこだわりのコーヒーです。
コーヒーをいただきながら、最近の建築費や金利の上昇など、これからの家づくりを取り巻く現実的なお話もしました。そんな中で、ご主人がふと漏らした言葉がとても印象的でした。
「自分は人見知りだと思っていたけれど、家づくりを通じて『人と深く交流するのが実は好きなんだ』と気づいたんです」
今では、こだわりのコーヒー豆を購入しに行ったり、そのお店の店主と話をしたりする時間もとても楽しいのだそう。家づくりという大きなプロジェクトをやり遂げたことで、新しい世界へ違和感なく踏み出せるようになったというお話は、私にとっても大きな発見でした。
「人見知り」だからこそ、大切にしたいこと
実は、何を隠そう私自身もかなりの人見知りです。
だからこそ、カモノハシ工務店ではお客さまと何度も密に打ち合わせを重ねるスタイルを大切にしています。人見知り同士(?)、お互いの想いをじっくりと通わせるプロセスがあるからこそ、納得のいく「いい家」が完成するのだと信じているからです。
便利な時代だからこそ「手仕事」を
今の時代、AIなど便利な道具はたくさんあります。 しかし、家はどこまでいっても「人の手」で造るもの。現場での細やかな手仕事があって初めて、便利なテクノロジーも活きてきます。
そして何より大切なのは、その手仕事の根底にある**「人と人の繋がり」**です。
兼平町のご家族と過ごした温かい時間は、私にとっても家づくりの原点を再確認させてくれる貴重なひとときとなりました。これからも、一軒一軒の出会いを大切に、心温まる家づくりを続けていきたいと思います。
のび太君の試行錯誤
こんにちは、一宮市のカモノハシコウムテンです。
我が家ではダイニングテーブルが息子の勉強机になっています。 先日、そこに一冊のドラえもんの本が置いてありました。のび太君が出木杉君との「一日の過ごし方」の違いに衝撃を受け、ドラえもんの道具を借りて試行錯誤しながら、なんとか彼に近づこうと奮闘するお話です。
のび太君らしい人間味あふれる姿に思わず微笑んでしまいましたが、ふと「自分で学ぶことの大切さ、息子に伝わったかな?」と考えさせられました。
実はこの「学び」、私たち建築の世界においても非常に深い意味を持っていると思います。
先日、大学院時代の設計士の同級生がブログで、「周りの建築関係者が、忙しさを言い訳に全く学ばない」と愚痴をこぼしていました。
私自身、現在は町内会の公民館改修工事のアドバイザーを務めており、先日も建築会社3社の方とお話しする機会がありました。そこで感じたのは、同級生の言う通りの「あまりにも大きなギャップ」です。
私の周りは、社会人になってから大学院へ行くような、探究心の強いニッチな(笑)人ばかり。常に最新の技術や歴史的建築のあり方を研究し、日夜「良い建築とは何か」を追い求めています。
それが当たり前の環境に身を置いてきた私にとって、現場の最前線にいるはずの会社が「学ぶ姿勢」を忘れてしまっている現実は、正直に言って驚きであり、ショックでもありました。
これほどまでにプロの間で知識や意識の差があるのなら、家を建てようとしているお客様は、一体何を基準に選べばいいのか……。建築会社探しの大変さを、改めて痛感しています。
カモノハシコウムテンの家づくり
カモノハシコウムテンは設計から施工までを自社で一貫して行うアーキテクトビルダー工務店です。代表自らが直接あなたの想いや暮らしのスタイルを丁寧にヒアリングし、単なる間取り提案ではなく「あなたらしさ」を形にする家づくりを追求しています。
年間に手掛ける新築を限定することで、一棟一棟にじっくり向き合い、素材や季節の特性を踏まえた質の高い住宅をお届けしています。広告費や無駄なコストを抑えた効率的な体制により、こだわりの注文住宅を手の届く価格で実現できる点も大きな魅力です。
また、土地探しからのご相談も可能で、宅地建物取引士資格を有するスタッフが資金計画や敷地条件に合わせた提案も丁寧にサポートします。まずは気軽にお問い合わせいただき、家づくりの第一歩を一緒に踏み出しましょう。あなたの暮らしの未来を、私たちと一緒にデザインしませんか?
年賀状
こんにちは、一宮市のカモノハシコウムテンです。
新しい一年が始まり現在進行中の「古民家フルリノベーション」で耐震設計(限界耐力計算)をお願いしている、構造設計事務所「桃李舎」さんから素敵な年賀状をいただきました。
いただいた年賀状の一節です。。
「国土交通省は、建築分野における中期的ビジョンを策定中で、ストック活用(既存の建物を活かすこと)は、大きなテーマです。
眠っている空間資源は、ありませんか。活用の可能性は無限で、想像するのは楽しいです。世界のことを考えても、出来ることはささやかなことですが、あきらめずに今年もがんばります。」
今、日本では「新しく建てては壊す」というサイクルから、「今ある質の高い建物(ストック)を、現代の技術で安全に、心地よく再生させて長く使う」という考え方へ大きくシフトしています。
私たちが今一宮で取り組んでいる古民家リノベーションも、まさにその一つです。 しかし、古い建物には現代の基準では測れない難しさがあります。そこで力を借りているのが、桃李舎さんのような専門家による「限界耐力計算」です。
これは、建物の揺れを緻密にシミュレーションし、古民家特有の「しなやかさ」を活かしながら耐震性を確保する高度な手法で私たちは古い建物に新しい命を吹き込むことができます。
「実家が空き家になっている」 「古いけれど、どこか懐かしくて壊すには忍びない建物がある」
そんな「眠っている空間」は、実は無限の可能性を秘めた宝物かもしれません。
桃李舎さんが仰るように、活用の可能性を「想像する」のは本当に楽しい時間です。
一般的な家づくりは、あらかじめ用意された「設計図」と「施工図」に基づき、一気に工事を進めるのが効率的とされています。しかし、特に古民家のフルリノベーションにおいては、そのやり方だけではたどり着けない「正解」があることを、日々実感しています。
古い建物は、壁をめくり、骨組みを露わにしてみるまで分からないことの連続です。工事の手を止め、現場で検証し設計を修正しながら進めます。
これは効率を重視する大きな組織では難しい、「設計士が大工として現場に立つ工務店」だからこそできる仕事ではないでしょうか。
このスタイルは、実は新築工事でも同じです。 カモノハシコウムテンでは、新築であっても「図面が完成したから、あとは造るだけ」とは考えません。
現場で実際に立ち上がった柱の間から差し込む光を見て、窓の位置や棚の奥行きを微調整する。その土地の空気感に合わせ、細部まで丁寧に「追い込んでいく」。それが、住む人の想像を超える満足度につながると信じているからです。
今回のフルリノベーションを通じて、その「現場で考える」というプロセスの重要性を、改めて強く、深く再確認しました。
家つくりのモチベーション
開明の家のお引き渡し式が終わりました。
設計から始まり、施工が終わり、そして迎えるお引き渡しの日。嬉しさと同時に、どこか寂しさも毎回感じます。
開明の家のことだけを考え、全力で走ってきた分、「一か月くらい何もせず旅行に行きたい…」と思う瞬間もありますし、正直、全力を出し切ったあとは「もうこれ以上はできないかもしれない」とモチベーションが下がり気味になることもあります。
でも、お引き渡し式で見たお客さんご家族の素敵な笑顔や、そこで始まる新しい暮らしを想像すると、本当に心が満たされます。
お客さんから素敵なプレゼント
住宅づくりは、やればやるほど大変さを感じます。お客さんの大切な家をつくる責任の重さや、思い通りにいかないことも多い中で、それでも続けていける理由は――
お客さんご家族が喜んでくださる姿を見られるからだと思います。
僕にとって引き渡し式は、
これかも良い家をつくれると
そう強く思わせてくれる、何よりのモチベーションです。





