ヒトリゴト

2026-01-05 09:13:00

年賀状

 

こんにちは、一宮市のカモノハシコウムテンです。

新しい一年が始まり現在進行中の「古民家フルリノベーション」で耐震設計(限界耐力計算)をお願いしている、構造設計事務所「桃李舎」さんから素敵な年賀状をいただきました。

いただいた年賀状の一節です。。

「国土交通省は、建築分野における中期的ビジョンを策定中で、ストック活用(既存の建物を活かすこと)は、大きなテーマです。

眠っている空間資源は、ありませんか。活用の可能性は無限で、想像するのは楽しいです。世界のことを考えても、出来ることはささやかなことですが、あきらめずに今年もがんばります。」

今、日本では「新しく建てては壊す」というサイクルから、「今ある質の高い建物(ストック)を、現代の技術で安全に、心地よく再生させて長く使う」という考え方へ大きくシフトしています。

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私たちが今一宮で取り組んでいる古民家リノベーションも、まさにその一つです。 しかし、古い建物には現代の基準では測れない難しさがあります。そこで力を借りているのが、桃李舎さんのような専門家による「限界耐力計算」です。

これは、建物の揺れを緻密にシミュレーションし、古民家特有の「しなやかさ」を活かしながら耐震性を確保する高度な手法で私たちは古い建物に新しい命を吹き込むことができます。

「実家が空き家になっている」 「古いけれど、どこか懐かしくて壊すには忍びない建物がある」

そんな「眠っている空間」は、実は無限の可能性を秘めた宝物かもしれません。

桃李舎さんが仰るように、活用の可能性を「想像する」のは本当に楽しい時間です。

一般的な家づくりは、あらかじめ用意された「設計図」と「施工図」に基づき、一気に工事を進めるのが効率的とされています。しかし、特に古民家のフルリノベーションにおいては、そのやり方だけではたどり着けない「正解」があることを、日々実感しています。

古い建物は、壁をめくり、骨組みを露わにしてみるまで分からないことの連続です。工事の手を止め、現場で検証し設計を修正しながら進めます。

これは効率を重視する大きな組織では難しい、「設計士が大工として現場に立つ工務店」だからこそできる仕事ではないでしょうか。

このスタイルは、実は新築工事でも同じです。 カモノハシコウムテンでは、新築であっても「図面が完成したから、あとは造るだけ」とは考えません。

現場で実際に立ち上がった柱の間から差し込む光を見て、窓の位置や棚の奥行きを微調整する。その土地の空気感に合わせ、細部まで丁寧に「追い込んでいく」。それが、住む人の想像を超える満足度につながると信じているからです。

 

今回のフルリノベーションを通じて、その「現場で考える」というプロセスの重要性を、改めて強く、深く再確認しました。